2025/02/25 10:16
日頃は電動ろくろでうつわを作っています
ろくろは、まず菊練りから始まり、ろくろの上で土殺しをしてから成形がはじまります
土殺しとは、水で滑らせながら土を上げ下げし、粘土の硬さの調整だったり、回転に慣れさせたりします最終的にすんなり高く伸ばせるほど均一な柔らかさになったところで、成形を始めます
土のコンディションに合わせて、水加減や力加減をします
私の場合右手手首と左手指先を4時10時の対角に置き、右腕の力を左手で受け止める形で芯から上げていきます
右腕は肘をついた脚と肩とで体重を乗せるので腕力の無い私なんかでも硬い土が上げられます
横方向に挟撃することで土の逃げ道が上だけになり、上へ伸びていくというわけです
下げるときは、よく操縦桿を向こう側へ倒すように、と例えるのですが
伸びた土を折り曲げるようにしてやると、自然と回転に土が巻き込まれて下へ縮んでいきます
この土殺しには習得にそこそこ練習が必要ですが、生徒さんたちはそこまで期間もかからず出来るようになります
問題は土殺しの前にやる、菊練りです
菊練りでうまく空気が抜けていなければ、土殺しはできません、途中で裂けてしまったり
うつわも均一に挽けないなど、そのあとの作業に苦戦してしまいます
菊練りの最中は空気が入っているかどうかわかりづらいですが、土殺ししてみるとすぐわかるので
答え合わせみたいなものです
菊練りや土殺しは結構感覚でやっている部分もあり、教室では出来るだけ動作ひとつひとつを言葉にして伝えたいと考えているのですが、
つい、「こう」や擬音で伝えてしまうことも…言語化は難しいです!